私が中学生のころ人気のあった赤木圭一郎の歌である。この歌を今でも聞きながら昔を思い出すことがよくある。
十年以上も前、彼のCDをDIYセンターで偶然に見つけた。レコードショップではなくそれもDIYでである。すぐに手に入れたが、原版は大切に保存して、コピーを作成して、たまに取り出して聞いている。
ほとんどの曲をソラで覚えている。
不思議では有る。なぜこの彼の歌が好きかと聞かれても明確に答えることは出来ない。
私の記憶の中に、なんともいえない心地よい位置を占めている。
この心地よさは表現のしようがない。
赤木圭一郎は石原裕次郎や小林旭、宍戸錠らが活躍した「日活」で、利爺の「中学のころの思い出」でも触れているが、わずか1,2年で圧倒的な人気を築き、彗星のごとく去っていった人気スターであった。
参加している模合のメンバーで赤木圭一郎を知らない人はいない。それくらい強烈な俳優だった。
▲カラオケ盤にもなっている赤木圭一郎のCD
高校1年の時に同じクラスで机を並べ、今でも金金会で付き合いのあるOKがいるが、OKは学校までオモチャの拳銃をカバンに忍ばせ、休み時間には廊下で、その拳銃をくるくる回しながら「※もう泣くなよ、オラー鼻が詰まって何にも言えねーや!」
とはしゃいでいたのを、今でも思い出す。
本当の台詞は「鼻がつまって」ではなく「胸がつまって」であるが、そのひっかっけた言葉と、拳銃さばき?が、皆んなの笑いを誘っていた。
その関連した記憶があるから、当時のOKのことも忘れないでいる。
人間の記憶を、過去に遡って蘇がえさせるDVDのような機器があったら、どんなに素晴らしいだろうと思うことがある。
いずれ、そのような日が来るかもしれないが、友人同士でも記憶の思い違いがあるから、そのズレがまた楽しいかもしれない。
同様に「同世代回顧録・他人の出来事」をまとめたOYは、昔の記憶が豊富で、彼の「記録」を読みながら記憶を辿り、思い出すことが多い。
当時の映画スターたちは、良くも悪くも、私たちの年代に影響を与えたは事実で、思い出の端々の「記憶の再生」を担っているスターたちではある。
二次会でよく行くスナックのカラオケに、今まで2曲しかなかった赤木圭一郎の曲が1曲追加されて3曲になった。
暫くは曲の奪い合いが始まるのではと思う。歌いながら「当時の思い出」を辿って「記憶箱」を開いている仲間もいることだろう。